振り返りレポート!2024年12月17日ネオンを撮り続ける写真家中村治さんのツアー。ネオンなど看板制作の方とネオンファンの両者が参加した今回は、作る側と見る側が一緒になることで、味わい深い発見と交流がありました。

参加者は、ネオン制作関係者、写真家ファミリー、関内にお勤めの方、昔からの横浜を知ってる方、東京や兵庫など県外から参加の方、など。世代も参加のきっかけも見事にバラバラ、その一堂が口々に「懐かしい」「あたたかい」と言いながら、ネオンサインを渡り歩くツアーを行いました。
ネオン愛が深まる写真レクチャー
はじめにbenten103で写真家中村治さんによるネオンに関するレクチャーがあり、これまで撮りためたネオン写真を解説付き大画面で見ます。色とりどりのデザイン例、細部を拡大するパーツ説明、切れたネオン管が修復されない理由、と進みます。美しい作品をいくつも見て参加者の基礎知識とネオン熱が高まったところで街へ繰り出します。その前にbenten103のネオン!こちらを見て「電極処理の仕方で作家が分かりますよ、スマイルネオン高橋さんですね。」と気づいた方も居ました。マニアック!

ネオンツアーで巡るお店にはbenten103スタッフと中村さんが事前に挨拶し見学と撮影の了承をいただいています。その際に「うちのネオンがそんな価値があるんですね」と、お店の人が嬉しそうに驚く様子はこちらが嬉しくなりました。

師走の寒空に笑顔で看板を見上げる一行。通行人も釣られて見上げます。
一夜にしてネオンファン
「なんだかネオンが気になってて」と参加した方は、写真を撮るうちに一夜にしてネオンファンになったそうです。「普段何気なく見ていた風景がこういうことだったのか!」と、発見に目が輝いていました。制作側の参加者方からは「この曲げ方は実は難しい」「装置を見ると後から付けてるので、前は別のサインがついていたのかも」など玄人ならではの考察が聞けました。他の参加者がファン目線で「かわいい!」「写真に撮ったらこんなにかっこいい」とはしゃぐ様子を見て、「自分たちの作ったものがこんなに喜ばれているのを知らなかった」と、客観的評価を喜ぶ様子も伺えました。


世代も職種も超えたネオン交流
同じものを眺めてぞろぞろ歩くツアーでは、いつの間にか初対面の方同士の会話も始まり、それぞれがそれぞれの満足を得た様子でした。ツアー後は再度benten103に集合。中村さんの発売前の写真集から特別に数点鑑賞できました。まちあるきで参加者の垣根もほぐれ、前半よりもかなり活発に会話が弾みました。終了後、ネオンを見に行ったお店に飲み行ったり、食べに行ったりと自発的な交流会も発生し、良い夜になりました。

イベント名|NEON TOUR YOKOHAMA 写真集「NEON NEON」作者とまわる関内ネオン散歩とトークの夜
主催|KANMATCH
開催日時|12月17日(火)18:00~20:00
開催場所|benten103とその周辺
講師 |中村治
参加人数 |15名
参加者|ネオンやサイン製造の方々、関内に詳しい方、写真好きな方、ネオンに興味がある方、出版社の方、など。
主催|benten103/KANMATCH
benten103スタッフとして、「ネオンサインはまちの資源」と、強く感じるイベントでした。関内は飲食店や飲み屋が多くネオンサインが多くあります。徒歩で回れる範囲に種類も豊富にあり、見応えがあります。様々な街で撮影をして来た中村さんによると、これだけ密集している地域は珍しいそうです。benten103はちょうどその中にあり、場内にもネオンがあります。これは、もうネオン文化を紡いでいく運命なのでは、と思っています。
写真・文 benten103 林彩
コメント