はじまりは横浜・馬車道
2024年12月、横浜・馬車道で開かれたネオンツアー。ネオンに惹かれた人たちが集まり、界隈が生まれた。初めて会う人、久しぶりに再会する人が混ざり合い、それぞれが好きな立ち位置でネオンを眺める。夜の通りに灯る色は、ネオン写真家の中村治さんも言うように「どこか懐かしく温かい」。灯りそのものが、人と人を結びつける合図になっているのかもしれない。

再会ゲリラツアー、ハマとは違う渋谷産
翌2025年2月、2回目の会は渋谷へ。馬車道の飲食店に見られる港町らしさや、欧米っぽいネオンとは違うネオンを見て歩いた。雑多なまちで埋もれない独創性や空間デザイン要素が際立ち、壁一面をダイナミックに埋めるものもある。
そして、同年6月、同じコースで3回目の渋谷ネオン会を開催。季節は変わり、しかも小雨。湿り気を帯びた空気にネオンがにじむ夜。同じ街でも、時間や季節で見える光はまるで違う、まちあるきはこれだから面白い。

「ネオンの日」に銀座へ
4回目は2025年7月12日──「ネオンの日」。今から99年前、国産ネオンサインが初めて点灯した記念日だ。銀座の街に残る昔ながらのガラス管ネオンは、年々減り、公式資料も多くは残っていない。残っているネオン管を見るにつけ「これが肉眼で見れるのはいつまでだろう」と先の心配をしてしまう。一方で、省電力で自由な加工ができるLEDネオンを取り入れる店も増えている。時代の流れとわかっていても、少し寂しい。古い光の良さ、新しい光の良さ、ネオン発祥の地は両者が混ざりながら時代は続いて行く。この日は雨が功を奏しネオンや看板が路面に反射していた。雨のおかげで何倍も楽しめる夜となった。

benten103で繋がった仲間が、場所を変え、仲間を増やしながら緩やかに界隈を広げています。KANMATCHのまちをつなぐ活動がまちを飛び出し、横浜以外の場所でbenten103の名が会話に登場します。「どこから来ましたか?そのbenten103とはどこですか?」と聞かれることも増えました。ネオンツアーがまた横浜に還ってくる兆しなのかなと感じています。
参加者の声
・消えたネオンも良い
・次回は廃墟ネオンも見てみたい
・過去ネオンと現在ネオンを比較しながら見れたのがよかった。
・昔のネオンを知る人の話が楽しい。
・ネオントランクを引いて歩きながら街のネオンを見るのもオツな体験でした。
イベント名|ネオンツアー渋谷、銀座
参加者|benten103のネオンツアーで繋がった方、また、そこから声をかけられた方、
写真・文 benten103ディレクター林彩
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