ASIBA / ReLink × benten103|めぐらせ方を考えよう、解体材リユースの可能性。建造物の解体、解体材の循環、そこから話題は転がり既存概念の解体にもつながる夜になりました。

トークゲスト : 一般社団法人ASIBA 代表理事 二瓶雄太 / デザインコレクティブ 「研 | tog」主宰 林 海人
気になったフレーズを紹介します。
・得しちゃってる消費。これを止めるのがリサイクル(サーキュラー)では?
・誰も解体にお金を出さないと「燃やす」にたどり着く現状。
・タイル、レンガ、床材、アメリカは再利用が日常的。古い感じが好きなのではなくそういう材料を当たり前に使う文化。
・愛から始まるアップサイクル。家族の大事にしていたものを普通に使う事が当たり前になっていくといい。
・デザイナーがこれからやるべきこと、緩やかな撤退戦。もう一回発展する方法じゃなくて、どう楽しく生き延びるか。
・作り手側の欲しいものであって、それが使う側の欲しいものではないことがある。
・解体材とは「作り手の残留思念」。
・解体=お別れの仕方。
・終わりにも意味を。感情や記憶も解体して残す。
・中古品を気軽に売り買いできることは社会の分断を和らげる。
会場には解体材の展示もあり、どんな利活用が出来るかのアイデアオークションが行われました。



解体材にまつわる思い出話で印象深かった話。ある会社が工場解体で出た膨大な部品に記念刻印をしてプロジェクトに関わった全社員やOBにも贈呈したエピソード。企業として手間をかけた解体材の終わらせ方、受け取る社員の想い。さらにそれを託された遺族はちょっと困る、という冗談で笑いも起こり、楽しく対話されました。
このイベントの参加者で協力したらすぐ実現しそうな話。横浜の公園でスワップミートを開こう!と、盛り上がりました。スワップミートは不用品や中古品、アンティーク品などを持ち寄って売買する蚤の市だそうで、現在行われているフリーマーケットに比べると自由度と自主性が高い循環の場、という印象でした。
最後に、板橋区高島平で進行中の小学校解体に伴い、合同会社ReLinkのアップサイクルプロジェクトが進行している話題で締めくくり、会は終了。世代や立場を文字通り「解体」して、対話した今回の関係性は、今後もどこかで交差する事でしょう。参加者の皆さんが口々に「ありがとう」と言って楽しげに場を去る様子から、次に起こるワクワクな展開を予感しました。
イベント名|そろそろ解体しナイト めぐらせ方を考えてみよう
主催|benten103 / KANMATCH
開催日時|展示:2025年10月1日~10月10日 イベント:10月10日 19:00~21:00
開催場所|benten103
参加人数 |11名 (主催と参加者の垣根なしのため、全人数)
参加者|解体に興味のある方、まちづくりに従事している方。具体的には建築協会の方、横浜市職員の方、解体業の方(名古屋から参加)、神奈川県住宅供給公社の方、地域の方、ソーシャルグッドやサーキュラーエコノミーを発信している方、等。
共催/協力|一般社団法人ASIBA 合同会社ReLink
写真・ReLink、benten103 佐々木
文・benten103 林


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